多くの人々の願い「長寿と健康」を私たちは食の面からサポートします。

京の季節の味

季節だより

◆ 祇園祭と鱧料理

京の七月といえば祇園祭。
四条室町周辺の各山鉾町での祭礼奉仕を決め、神事の打ち合わせを行う七月一日の「吉符入り」に始まり、三十一日の八坂神社境内の「疫神社夏越祓」まで、一ヶ月にわたって各種の神事・行事がくりひろげられます。疫病の災厄除去を祈って始まった千百年の伝統を持つ祭礼は、京の町衆が財を投じ、情熱を注ぎ受け継がれている夏を彩る一大イベントとなっています。日本のみならず世界的にも誇れる文化遺産です。

宵々々山の十四日からは山鉾町周辺は夕方から歩行者天国となり、「コンコンチキチン、コンチキチン」の祇園囃子に耳を傾け、駒形提灯の明かりに浮かび上がる山鉾を見上げ、眺める人、人、人・・・・通りを埋めつくす見物客の群集で賑わいます。お祭りのハイライト、十七日の山鉾巡行は極め付き、優雅な葵祭とは対照的に、躍動感にあふれ、「エイヤコラサー」と豪壮で華麗「動く美術館」と称され、今年も二十万人と大勢の観衆が暑さを忘れ見守る中、繰り広げられました。

勤務している女子大では学生達が祇園祭を目指して浴衣作成に余念がありません。縫い上がった新しい浴衣を着て宵山に出かけ、宵山情緒を存分に味わい楽しんでいるようです。目の前に目標がしっかりあると学生は熱心に励みますね。
一方、京育ちでありながら、暑さ、雑踏に弱い私はこれまでに出かけた回数は少ないのですが、今年は宵々山に少々早い十三日に見物に出かけました。地下鉄御池で下車し、室町通りを四条に向かってそぞろ歩き、まずは躍動する鯉を乗せた「鯉山」の出会いです。山を飾るタペストリーは十六世紀のベルギー製、図柄はギリシャ詩人ホメロスの叙情詩「イーリアス」の重要場面で、トロイ王の英姿といわれ、重要文化財とのことです。細い会所に入って行くと「厄よけのちまきはいかがですかー」との声に一束求め、門口に吊すことにしました。粽には鯉山「登龍門」と記されており、その由来は、中国黄河の上流に龍門という激流の難所があり、鯉がここを登り切って龍となって祀られたという故事によるそうで、この一年は登龍門・厄除けで一安心と安堵しています。その先を進むと、中国河南省の菊水の水を飲んで七百歳の長寿を得たと言う菊慈童の故事により作られた鉾「菊水鉾」です。ちょうど暮れかかった頃、「LEDライトアップしますのでご覧下さーい」と声がかかり、二十一世紀の照明革命といわれる白色LED(発光ダイオード)を使ってのライトアップ、文部科学省、大学発ベンチャー創出支援事業で開発されたもので、そのデモンストレーションとのこと。LEDの光は発熱せず、文化財を傷めない利点があり、電球による照明と比べ、美しく豪華な装飾品がより鮮明に照らし出されます。お揃いの浴衣を着た男衆による鉦、笛、太鼓による「コンチキチン」のお囃子に新たな宵山の情緒を演出しているようでした。その後、鉾の先に三日月を掲げた「月鉾」、毎年山鉾巡行の先頭を行く「長刀鉾」を回って帰途に着きました。適当に賑わっており、心地よい風を受けながら京情緒、京の風情を久しぶりに楽しめ、忙中閑ありの一こまでした。

ところで、京の祇園祭に欠かせないのが「鱧(はも)料理」です。
鱧は梅雨の水を飲んで美味しくなると言われ、七月になると脂がのって骨が柔らかくなり、まさしく旬の味覚です。白身で淡泊、それでいて旨みがあり、煮物、焼き物、揚げ物、酢の物など広く料理され、ビタミンA,カルシウムが特に多く含まれています。なかでも活け鱧を丁寧に骨きりし、湯引きした「鱧おとし」は京の人々に好まれ、鱧料理の定番として有名です。鱧牡丹椀、鱧寿司、鱧山椒焼き・・・と生命力の強い鱧は京都の暑い夏を元気で過ごせる力となっているのでしょう。
どうぞお元気でお過ごし下さい。

研究教育部会理事 阿部登茂子

ホーム京の季節の味>祇園祭と鱧料理

特定保健指導事業担当者様ならびに栄養のことでお困りでしたら・・・栄養ケアステーションをご利用ください。 会員の広場 求人・求職のお申込み 事業協力者緊急募集!
関連サイト リンク 京都健康おもてなし食情報 健康おもてなし京都の食情報提供ページです。 たんとおあがり京都府産 京都府で収穫される京野菜情報『地産地消』を推奨します メタボリックシンドローム、あなたは大丈夫? 基礎知識から予防・改善まで

Copyright (C) KYOTO-EIYOSHIKAI. All Rights Reserved.